北海道全域で経験した大規模停電・ブラックアウト
非常事態だからこそ保護者と繋がるツールの必要性を感じました

士別市立多寄小学校

藤澤 信吾 教頭先生

施設形態 : 学校

導入年 : 2019年

目的

  • 連絡網に代わるもので、かつ家庭との双方向のやりとりができるツールを導入したい

課題

  • 大規模停電を経験した際、固定電話が繋がらなかったことから「連絡網」が機能せず、各家庭の状況確認などが難航した

導入効果

  • 緊急時こそ必ず繋がるマチコミの強みを実感し、導入後は緊急時の連絡に役立っている
  • 今では日常でもマチコミを活用し、保護者と地域と学校が繋がる大切なツールになっている

「災害や緊急事態の時にこそ安心して利用できるのがマチコミの強みです」とお話してくださった藤澤先生。2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震による大規模停電・ブラックアウトを経験したことでマチコミの導入を決めたそうです。今では日常でもマチコミが大活躍なんだとか。保護者や地域と繋がりながら子どもたちの成長を見守っている多寄小学校様に、マチコミの活用術を聞きました。

「災害時に経験した"連絡網"の盲点とは」

マチコミ
2019年からマチコミを導入されていますが、学校向けICTシステム導入の背景を教えてください。
藤澤先生
2018年、北海道胆振東部で発生した大地震が原因で、北海道全域で「大規模停電(ブラックアウト)」が起こりました。このブラックアウトを経験したことがきっかけとなっています。
胆振と士別は距離がありますが、それでも数日電気が使えない状況が続いていたので、学校としては各家庭の状況を確認する必要があったんです。

保護者への連絡手段として、当時は「学級連絡網」を使っていましたが、停電の状態では固定電話に連絡をしても繋がらない状態でした。ここが連絡網の盲点で、停電などの災害時には全く活用できないんだということを痛感したんです。

保護者間ではメッセージアプリなどでやりとりをされているようでしたが、学校からの連絡網となると固定電話を登録されているご家庭が一般的で、結局大事な時に連絡が取れないという経験をしました。

当時は一軒一軒、繋がるご家庭にお電話をして、保護者間で連絡を取り合ってほしい旨と、ご家庭の状況を学校に教えてほしい旨をお伝えしました。
とにかく、このやりとりが非常に煩雑で複雑だったので、連絡網に代わるもの、あるいは家庭の状況をこちらから収集できるようなツールが必要だということになりました。
マチコミ
災害時の緊急連絡というのは、どの学校でもシミュレーションすべき大事なことですね。マチコミを導入された決め手があれば教えてください。
藤澤先生
連絡網に代わるものを探していたところ、市内で先にマチコミを導入した学校があるということで、多寄小学校でも導入することになりました。
学校からの一方的な発信だけではなくて、各家庭からの情報も受け取ることができるので、双方向ツールとしていいなということでした。

また、進学先の中学校がマチコミを使っているので、進学後に保護者が新たなシステムを覚えることもないですし、保護者にとっても便利だなとマチコミを導入することにしました。
マチコミ
マチコミを導入するまではアナログで対応されていたんですか?
藤澤先生
本校は全校児童で22名と小規模校です。この規模感ですとアナログ対応でも十分に間に合ってきました。
地域柄なのか固定電話を入れているご家庭も多く、おじいちゃん・おばあちゃんと同居されているご家庭も多いので、お父さん・お母さんが不在でも、誰かしらと連絡が取れる状態でした。

ただ、連絡網の難点は「伝言ゲーム」になるというところで、伝えてほしい内容が漏れていたり、内容が変わってきたりということもよくありました。時代の流れもあって、そろそろ見直しが必要かなという時期だったところにブラックアウトがありましたので、ICT化への大きなきっかけになりました。
マチコミ
これまでアナログに慣れてきた保護者や職員にとって、マチコミを導入することに戸惑いなどはありませんでしたか?
藤澤先生
年齢層が高い職員はこういったツールに不慣れなところもあったので、得意な職員が色々と工夫をしてくれました。例えば、職員が使っている校務用パソコン全てに、ブラウザを起動した段階でマチコミが出てくるように設定してくれましたので、朝出勤してブラウザを開けばすぐにマチコミを確認できるという流れを作ることができました。

保護者の方については、なぜ今マチコミが必要なのかということを文書でお伝えしました。他にも、懇談会で説明したり、実際に何度かテストメールも配信したりして、保護者に使い勝手を確認してもらいながら、丁寧に導入しました。
電話をして次に伝えなければいけない従来の「連絡網」と比べて、一斉にメールが届くというところに便利さを感じてもらっています。

「緊急時にも日常にも、どちらにも必要とされるマチコミの機能」

マチコミ
丁寧なフォローですね。緊急時に備えて導入したマチコミとのことですが、実際に緊急時にマチコミがあってよかったということはありましたか?
藤澤先生
普段からメール機能で様々なお知らせを配信していますが、特に緊急時のメールというのは大変役に立っています。

例えば、今年の出来事で、Jアラートが鳴って「ミサイルに警戒するように」という警報が出ましたよね。この時まさに登校時間だったので、「今そういった状況なので登校を見合わせてください。落ち着いた段階で登校を再開してください。」と連絡することができて、児童の安全を一番に考えた迅速な対応を取ることが出来ました。万が一の災害時にも安心な機能だなと実感しました。

マチコミを管理するという部分においても、管理者である私は、自分の携帯電話でもマチコミを利用できるようにしていて、何かあった時には外出先からでも連絡することができるのもありがたいです。緊急時にとても役立つと思います。
マチコミ
子どもたちの安全を守るためにも、緊急時にマチコミを利用できるのは安心ですね。日常でよく利用するマチコミの機能があれば教えてください
藤澤先生
毎日使っているのは、朝の「体調管理(現:連絡ノート)」と「お休み連絡」です。

毎朝体温を測って登校するというルールにしていますが、学校の玄関で全員検温となるとなかなか難しいので、家で測った体温をマチコミで報告してもらえるのは便利だなと思います。お休み連絡についても、「風邪の症状があるのでお休みします」など、欠席理由までしっかり連絡してもらえるので電話対応の手間も省けています。

「アンケート機能」もよく使っています。これは多寄小学校オリジナルの使い方かもしれませんが、スクールバスに乗っている児童が数名いますので、翌週のスクールバスを利用するかどうかを回答してもらっています。
用紙に記入して提出してもらうよりも、確実に回答してもらえるので、便利な機能だなと思います。

それから、保護者に喜ばれているのが「タイムライン」です。修学旅行や遠足などの行事は、保護者が直接見に行くことができないので、タイムラインに載せることで、「今、こんなふうに活動しています」ということを見てもらっています。

「アナログとデジタルの融合で守り続ける"古き良き習慣"」

マチコミ
緊急時以外にもメール機能を利用していますか?
藤澤先生
もちろんです。メールは日常的にも使っていて、色々なお知らせをPDFで添付してお送りしているんですが、実は「学校だより」だけは紙媒体で印刷してお渡ししていて、アナログの対応も混在しているんです。
というのも、士別市の昔ながらの文化として、小中学生のお子さんがいないご家庭にも「学校だより」をお配りすることになっていて、地域全体で子どもたちの成長を見守っているんです。伝統や習慣も大切にしながら、デジタルとアナログ両方の良いところを活かしていきたいな思っています。

マチコミのメールは、配信する側にも受け取る側にも嬉しい機能があります。
例えば、メール送信時間を予約できるので、内容によっては送信時間を配慮しています。農業の家庭が多いので、農作業が終わるぐらいの時間に設定したりして、受け手が落ち着いて読めるような時間に送るようにしています。私が遅い時間にメールを送るわけではないので、両者にとって優しい機能なんです。
マチコミ
児童数22名ということですが、グループ分けの機能は活用していますか?
藤澤先生
使っていますよ!!
各学年1年生から6年生までの6グループグループ、教職員だけのグループ、それからPTAの役員のグループ、外部協力者グループ、スクールバス利用者のグループなどです。

外部協力者というのは、毎朝登校時に交通安全指導をしてくださる方とか、校内の見回りをしてくださっているスクールガードリーダーの方とか、直接学校職員ではないんですが学校に関わる方々がいますので、その方々のグループを作っています。
例えば不審者情報を共有したり、災害時や緊急時に「現在は登校を止めています」とか「登校再開させます」とか、そういった情報を共有したりしています。教員と同じように子どもたちの安全を守っているメンバーですから、こういった情報共有ができることが大切だなと思います。
マチコミ
学校関係者だけでなく、外部協力者とも情報を共有されているということで、地域の皆さんとの繋がりが強いのですね。
藤澤先生
地域の外部協力者の方にとって、学校の様子が分からないということが大きな不安だったようです。登下校の安全を見守るためにも、登下校の時間変更など確実な情報を知りたいとのことで、そのお気持ちは嬉しいですし、それにお応えしたいと思いました。
マチコミを使ってもらえば解決することも分かっていましたので、校長とも相談して、地域の協力者の方にもマチコミ登録してもらうことにしたんです。

みなさん「ありがとうございます」と喜んでくださっていて、地域で子どもたちを見守る体制が整っていますから、こういった対応をして良かったなと思いました。

「大切なことは"保護者と繋がれる"ということ」

マチコミ
色々な機能を使いこなされているようですが、マチコミ導入後に業務改善されたことなどありますか?
藤澤先生
一番大きい変化があったのは、「お休み連絡」機能を使うようになったことで朝の電話対応が減って、随分と楽になりました。

多寄小学校には電話回線が1回線しかないので、先に電話対応していると、他は通話中になるので待つしかありません。保護者のタイミングで欠席連絡ができるというのが、とても便利なんです。

例えば、熱が出てお休みするかどうかは早い段階から分かっていると思います。これを電話対応が可能な7時半頃まで待たないといけないっていうのもストレスですよね。ましてや通話中でなかなか繋がらないというのは保護者の方々にとって大きな負担になります。
欠席が決まったタイミングで連絡が終わっていれば、あとは病院に連れて行く手配ができたりしますから、保護者にとってとても便利な機能だなと思います。

電話連絡だと、電話を受けた・受けていないなどのミスもあったりするものですが、マチコミを使えば、そういったミスも無くなりますよね。
先生たちが出勤してブラウザを開けばマチコミが立ち上がっていて、子どもたちの健康状態や欠席連絡を確認できるので、本当に便利なんですよ。

学校側も早朝から電話対応のために時間を取る必要もなくなりますし、職員の朝の打ち合わせ時間がしっかりと確保できるので、業務が改善されたと実感しています。
マチコミ
今後マチコミを通して実現したいことがあれば教えてください!!
藤澤先生
学校と保護者の双方向ツールであることを考えたときに、もう少し保護者側からの発信が増えるといいなと思います。言葉では伝わりづらいようなことや、児童が怪我をしてしまった時に、その後のご家庭での様子を写真で送れるような機能があったりするとより便利になるかと思いますし、生徒指導的にも大変好ましいと思います。

学校が小規模だから大規模だからということではなくて、保護者と繋がるツールとして「マチコミ」がある方がきっと便利だと思いますので、「うちは小規模だから…」と悩まれている学校があれば、ぜひ使ってみていただきたいです!!

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